僕は39歳で既婚、子供1人を持つサラリーマンだ。
一応大企業に勤めているが、昨年退職する旨、上司に報告をした。
それから9ヶ月経ったが未だ退職せずにいる。
当初の希望では9月末で退職することになっていたが、上司も考える余裕が無かったようで10月も続行することになっているのが現状だ。
退職を引き止められ先延ばしに
9月に入り残り1ヶ月になった時、何の動きも見えなかったので、こちらから退職願を提出した。
その後、上司と酒の場で今後について話し合ったが、上司としては僕が今辞めてしまうのは辛いと言ってくれている。せめて年内は残って欲しいという話を僕に持ちかけてきたが、僕がその話を受け入れたわけでもなく、その場は終わった。
その後、何の音沙汰もなく9月末を迎えた。
僕の退職の希望はうやむやにされ、無かったことにされているんじゃないかと不信感を持ちつつ、少しホッとしていた。
僕は転職先をまだ決めていない、というか決められない。
退職の理由がなくなってしまった
今の会社を辞めるからには、今以上に満足する生活を送らないと意味がない。
今以上の生活とは、収入の話ではなく、充実した生活だと考えているが、そもそも充実した生活とは何か、と聞かれると答えられない。
今の生活がなぜ充実していないと言えるのも、イマイチはっきりとしない。
もともと今の会社を退職する決意をした理由は、当時心身共に疲弊し切っていたからだった。頭がおかしくなるんじゃないかと思うくらいに当時の業務量は多かったし、過度のプレッシャーがあった。それに加えて、その状況を見て見ぬフリをしている(と思っていた)上司に不信感を抱いていたのもある。
要するに「やってられない」と思っていた。
「こんな生活をするくらいなら収入が下がっても転職をした方がマシ」と思っていた。
しかし、あれから状況は変わり今はまったりとした働き方をしている。
忙し過ぎて気が狂いそうだった昨年と比べると、気持ちにはかなり余裕がある。そういう意味では当時退職を決意した理由は、今となっては無くなっている。
特別大きな不満がなくなった今、退職する理由がわからなくなってしまった、というより無くなってしまった。
サラリーマンにとって退職は最強の切り札
退職を決意したことで、気持ちが楽になった。
▼以前にもこんな記事を書いていた。
理不尽なほどに辛かった仕事を迷いなく断ることが出来るようになったし、上司が建前で言ってくるつまらない指示に、いちいち本気で耳を傾けることもなくなった。
先が長いと思うと、後のことを考えて、どんな理不尽でつまらない仕事でも受け入れざるを得ないと思ってしまうが、退職を決意すると、どうせこの人達とはあと少しの付き合いだから何と思ってもらっても構わない、と開き直れるので簡単に仕事を断ることができるようになる。
辞めると覚悟を決めると最強の精神状態になれる。だってどんな扱いを受けても退職の覚悟を決めているわけだから、怖いものなど何もない。退職金のことを考えると、むしろクビにしてもらいたいくらいだ。
とにかく退職を決意すると、怖いものは無くなって、自分の好きなように立ち振る舞えるわけだからストレスはかなり小さなものになる。
ちゃんと上司は考えてくれていた
9月の最終日に上司に呼び出された。おそらく退職の話であろうことはわかった。
上司は改めて僕の気持ちを確かめたのと、年内は辞めないで欲しいという話だった。そして、人事部を交えて退職するにあたり具体的にどう処理を進めていくのかを10月に入ったら話合おうということだった。
上司は9月末の退職を希望していた僕に対して、3ヶ月引き延ばすことを謝ってくれていた。
この上司は僕が昨年不信感を抱いていた上司ではない。
この上司にとっては、部下である僕が退職することはいい迷惑だろうと思う。
僕の仕事を引き継ぐ人員がいないので、上司自ら引き継ごうとしていて仕事の負担になるだろうし、下手すると部下の管理能力を問われるかもしれない。
僕の退職について、真面目に考えてくれている上司を見ると申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
次の仕事は決まっていない
もともと辞めたかった理由が、会社への不満によるものだったので、やりたいことがあったわけではないし、今もない。
したがって転職活動はしていないので、当然次の仕事は決まっていない。
こんな状態で退職をするのは無謀だと誰もが思うだろう。
幸か不幸かあと3ヶ月は時間の猶予が出来たので、少しずつでも今後について考えていきたい。
今更、退職を取り消せない意地がある
「絶対辞めてやる」と啖呵をきった手前、やっぱり働かせてくださいとは言えない。
でも僕には家族がある。つまらない意地を張っている場合ではない。
最近、妻や子供のためには、気兼ねなくお金を使わせてあげたいという気持ちが強くなった。きっと退職の不安から来るものだろう。
僕にとっての充実は、自分が嫌な仕事をしないこと、やりがいのある仕事をすることだと今まで思っていたが、家族が不自由なく生活できること、特にやりたいことが何でもできるだけのお金を稼ぐことが、夫かつ父親である僕の責任であり、充実した生活に繋がるのかもしれないと思うようになった。
昨日、妻に退職を取り消すことに悩んでいる旨、話をしてみた。
仕事が楽になってきたから、急いで辞める必要はないんじゃないかという話をしたところ、妻は「何で楽なの?」という質問を投げてきた。
それに対して僕は「やる気がなくなって、仕事してないからかな」と答えると、妻は「それで良いんじゃないの?」と言った。
自分ではあまり覚えていないが、以前僕は妻に「うちの会社の同僚は、全く仕事のやる気がない。そのせいで仕事がこっちに回ってくるからストレスになって仕方がない」という話をしたらしい。
そんなことを言っていたのもあって、妻は僕に「頑張り過ぎなんじゃないの?あんまり頑張らなくて良いんだよ。適度に力を抜いて仕事すればいいやん。」と言った。
それに対して僕は「たまには良いこと言うやん」と言った。
自分がつまらない意地を張っているだけのような気がして仕方がなかった。
意地さえ張らなければ、家族に思う存分好きなことをさせて上げられるのに・・。
でも退職の決意を無駄にしたくない気持ちがある
会社に不満は無くなったが、仕事が面白くないというのはある。
僕は以前、出世の話を断っていた。
人の世話をするのは正直なところ嫌いだし、管理職を見ていて一緒に頑張ろうとも思えない。要するにやる気がない。
したがって、今の会社では定年まで今の立場でいることになる。
今の立場も決して良いとは思えない。面白いわけではないし、やりがいも感じない。
今の会社にいても夢がない。
今のままいれば、お金に不自由することはないだろうけど、何か物足りない。
この状況を変えるには、やっぱり転職だと思う。
せっかく決意した退職を簡単に無駄にはしたくないという気持ちがある。
だから退職を取り消そうとは思えないのである。
今後:何をして飯を食っていくかを考える
今の会社に不満は無くなった。
残る問題は「やりがい」や「充実」がないこと。
今後何をして飯を食っていくか、ということをしっかり考えていかないといけない。
進展があったら続きを書こうと思う。
▼他にも働き方について書いています▼