再び「転職」が頭をよぎりました。
以前にも「転職の思考法」という転職本を読んだのですが、結局その後転職には踏み切れていません。要は私の転職への覚悟が足りないからです。
そして再び転職について考えたくなったので、何か転職本でも読んでみるかなぁってことで以前から気になっていた「転職と副業の掛け算」を読んでみました。
本記事では「転職と副業の掛け算」の内容と感想について紹介致します。
転職に関するノウハウは少ない
本書の目次は以下のようになっています。
序章 「個人で稼ぐ」サラリーマンが本当の安定を手に入れる時代
1章 年収240万円の地方ホームセンターを選んだ理由
2章 地方ホームセンターやリクルートで学んだ「成果」に繋がる働き方
3章 4度の転職で年収を上げ続けた「転職術」
4章 本業を活かして稼ぐ「サラリーマンの副業」
5章 生涯年収を最大化する生き方
これら各章の内容を一言でいうと、
- 序章・・・「稼ぐ」との向き合い方
- 1章・・・著者の生い立ち
- 2章・・・著者の社会人経験
- 3章・・・著者の転職法
- 4章・・・副業の考え方
- 5章・・・お金の稼ぎ方、生き方
といった感じ。
私は勝手に「転職本」だと思って手にとったわけですが、転職のノウハウが得られるものではありませんでした。
「お金を稼ぐことへの向き合い方や考え方」について紹介されている本という印象です。
ゴリゴリの転職本ではない感じなので転職のノウハウを知りたいのであれば、この本はちょっと違うかなと思います。
逆に転職について漠然と考えている段階であれば、著者の苦労体験や成功体験が読めて割りと面白いと思います。
本書から学べたこと
本書を読んで学べたことは以下の通り。
- 仕事へのモチベーション向上
- 転職にやりたいことは無くても良い
- 転職には日常から触れておくこと
最初の2つは転職本では割りと普通だと思ってますが、本書ならではと思えたのは3つ目の「転職には日常から触れておくこと」です。
1つずつ感想を述べます。
仕事へのモチベーション向上
やっぱりこういう人は自分よりもはるかに努力をしていると思えるのはもちろんのこと、いろいろと犠牲にして仕事一筋で生きてきた結果ここまでたどり着けた、という感じです。
自分ももう少し頑張らないとなぁと思わされたり、この程度の努力で輝かしい転職を思い描いているのが虚しくなったりします。
それと同時になぜか少し気が楽になり、無理する必要はないけどもう少し頑張ってみようかと謎のモチベーションが湧いてきます。
転職にやりたいことは無くても良い
やりたいことがない・・・ことについては昔から同じですし、以前に転職を考えた時にすでに結論が出ています。私はやりたいことを見つけられない人間なんだと。
だからやりたいことを見つける努力はやめました。「何をやりたいか」ではなく「どうなりたいか」です。著者は「お金持ちになりたい」らしいのですが、私もそんな感じです。
別書「転職の思考法」では「to do型」(やりたいことを見つけられる人)と「being型」(どうなりたいかを考える人)と呼ばれていたのを思い出しました。偉い人でもやりたいことを見つけられていないと理解すると、仕事や人生と向き合う上で気が楽になると思います。
やりたいことを見つけないといけない、ということは無いわけです。
転職には日常から触れておくこと
転職のことを常日頃から考えておく。転職活動は常にしておく。
これは本書を読んで新たに得られた考え方です。
私はいつも転職を本気で考えると、その時にごちゃごちゃと考えていることがどうでもよくなって今の仕事ともう少し真剣に向き合ってみようかという気持ちになります。
今までは、転職をするのか、今の会社に居続けるのか、という2択でしか考えませんでした。
そもそもなぜ必要な時に転職を考えれば良いと思えないのかというと、転職は若い時にするもので40代や50代になってからでは遅いという固定概念があるからだと思います。
でも今は40代や50代でも転職ができる時代だと思いますし、そもそも年齢がどうであれマーケットバリューを高め、求められる人間になれるように努めていけば良いのではないかと思っています。
それが人生を豊かにする方法だと思います。
今の会社で満足な生活を送れているならそれで良いし、ちょっとヤバいなと思えば転職をすれば良い。別に転職でなくても起業でも何でも良いと思います。
私はアラフォーですが今の時点で定年までの道筋を決める必要はないと思いました。
私の人生はまだ先が長いです。都度状況を見ながら軌道修正をすれば良いと思うし、その為の1つの手段として転職という選択肢を持っておく。いきなり転職するといっても簡単なことではないので、日頃から転職には触れておく。
(早速、複数の転職サイトに登録しました)
転職サイトを暇な時にでも眺めていることで、世の中にはどんな仕事があって、どんな業界や職種が高収入を得られるのか、そこに転職したいのなら今何をしないといけないのか・・・と考えることが身体に染み付いて欲しいと思います。
本書を通じて「常日頃から転職を意識しておく」という新たな考えが得られたのは大きな収穫だと思っております。
まとめ
本書を読んで思ったことをまとめると以下の通り。
- 転職のノウハウは少ない
- 著者の体験談はそこそこ濃く描かれている
- 仕事へのモチベーションは上がる
- 転職には常に触れておこうと思った
- 転職は若者がするものという時代ではないと感じた
- 高齢になってもマーケットバリューを高める努力をやめない
私のようにやりたいことがあるわけでもなく、漠然と転職したいと思っている場合、「絶対転職する!」と意気込まなくても良いと思います。
今の生活に無理がないならそれで良いと思いますが、そうはいっても年収アップはして欲しいし、もっと楽しい会社生活を求めたいという気持ちもあります。
しかし私は成功者になれるほど優秀な人間とは思っていないし、そんなに気力もありませんから、無理なくゆっくりと転職できる準備をして「これだ」と思える企業が見つかった時に、計画的に転職をすれば良いのではないかと思いました。
また日頃から転職を視野に入れ、その延長で他社に興味を持つことで、今の会社に足りないもの、あるいは優れているところが見えてくると思います。
今よりも視野を広くし自社と様々な他社を見ることで、会社員生活の印象も良い方向に転がっていくのではないかと期待して、今後ものんびりとサラリーマンを続けていきたいと思います。
あと、副業部分については触れていませんでしたが、個人的には若いフリーランスの人達が言っていることとあまり変わらない印象でした。
本業、家族(子供)、趣味とこれだけでも時間が足りないくらいです。副業まで考えると脳みそを休める時間がなさそうなので、副業のプライオリティは低めかなと思っています。
のんびり生きたいけど、ちょっとだけ頑張りたい。そんな感じです。