就職活動って大変ですよね。
「自分は絶対にこれをやりたい!」と思って就職活動をしている人は、なかなかいないと思います。
周りが就職活動を始めたから自分もやらないといけないと思ってやっている人が、ほとんどではないでしょうか。
そして、漠然とした状態でしている就職活動で、何を目指すかと言うと「大企業」で内定をもらうことではないでしょうか。
みんなが知らない企業の名前を言ってバカにされたくない、友人が大企業の内定をもらった話をすると、みんなが羨むから悔しい思いをする。そんな気持ちが無いと言いきれるでしょうか。
筆者も15年前に就職活動をしていた時はそう思っていました。
実は筆者は「大企業」に勤めています。大企業で15年働いています。
ちなみに大企業、大企業と言っていますが、大企業とは「中小企業ではないこと」です。
本記事では筆者が15年大企業で働いた経験から、大企業が実際どんな感じなのかについて紹介していきたいと思います。
大企業の良し悪しを伝えるつもりはありません。でも「大企業に就職することが必ずしも成功ではない」ということを知ってもらえれば幸いだと思っています。
就職活動をする時に、ぜひ参考にしてみてください。
▼本記事では以下のような話をしていきます。
- (メリット)福利厚生が充実している
- (メリット)休みがきっちり取れる
- (メリット)残業が少ない
- (メリット)残業代をきっちり払ってもらえる
- (メリット)大きな仕事が簡単に経験できる
- (メリット)仕事が楽
- (デメリット)有給休暇が取れない
- (デメリット)転勤がある
- (デメリット)頑張りがいが無い
- (デメリット)年功序列
- (デメリット)建前でくだらないことが多い
- (デメリット)部署間で仕事の押し付け合いがある
- まとめ:15年大企業で働いて思うこと
(メリット)福利厚生が充実している
大企業は福利厚生が充実しています。
社会保険(雇用保険、健康保険、労災保険、厚生年金保険など)の負担の軽減はもちろんですが、もう少しわかりやすい話をしてみます。
例えば、交通費。勤務経路の交通費はもちろんですが、得意先に行く際の交通費も会社がきちんと負担してくれます。当たり前と思うかもしれませんが、営業活動をする際に必要になる交通費が自腹という会社が意外とあるものです。
また出産祝いで子供が生まれると数十万というお金がもらえたり、利率の良い財形貯蓄制度などがあったりもします。
福利厚生が充実している大企業では、こういうことに疎い人でも自動的に良い待遇が受けられるようになっているのです。
- 待遇が良く、いろいろな支援を受けられます。
(メリット)休みがきっちり取れる
最近の大企業は勤務管理がしっかりしています。仕事をそっちのけで社員に休暇を取らせるほどです。
過度な残業による過労死や自殺といったニュースが流れる昨今、大企業では自社でそのようなことが起きないように、社員の休暇を過剰なくらいに管理しています。
土日祝日が必ず休めるというわけではありませんが、休日出勤をしたら代わりの休みを必ず取るような雰囲気になっています。
実際に大企業で働いていて、休みのことばかり考えていてこの会社大丈夫なのか、と思うくらいです。
それほど、きっちりと休みを取らせてもらえます。
- きちんと週2日の休みがもらえます。
(メリット)残業が少ない
休みがきっちり取れる話と同じですが、残業に関してもすごくシビアに考えるので、基本的に残業は少ないです。
残業対策も休暇取得と同様に、仕事そっちのけで徹底していると感じるくらいに管理されています。
筆者の周りでは、若い社員が残業が出来ずに残業代が稼げないことを嘆いているくらいです。残業をしてお金を稼ぐという考え方はともかくとして、本当に残業が少ないと感じている証拠ではあります。
それくらいに、残業が少ないので退勤後の時間を思う存分好きなことに使うことができます。
- 仕事が残っていても「帰れ」と言われるくらいです。
(メリット)残業代をきっちり払ってもらえる
残業をした場合、きちんと残業代を支払ってくれます。
先程、残業対策を徹底していると言いました。上司は部下に早く帰るように指示します。
しかし、そう言われても仕事が残っている部下は、業務と残業対策の板挟みに合うのですが、そうすると部下はサービス残業(残業をしなかったことにする)をしようとします。
上司はもちろんそれには気付くのですが、部下にきちんと残業を申告する旨を伝えます。
部下がサービス残業をしてしまうと上司は管理能力を問われてしまうからです。
大企業でサービス残業はもってのほかです。会社指示で部下に残業代を請求させないようにしていると見なされるからです。
部下が自分の意思で残業代をもらわないように仕向けても、強制的に残業代を請求させられるのです。
それくらいに今の大企業では、残業代の未払いにはシビアになっていますから、残業代を払ってもらえないなんてことはありません。
- 会社を守るためにも残業の支払いはきっちりしています。
(メリット)大きな仕事が簡単に経験できる
大企業に努めていると、黙っていても大きな仕事をすることになります。
規模の大きな仕事(金額や携わる人数、大きな組織の仕事)をすることは、必ずあなたの成長に繋がります。
大きな仕事を自分で取ってくるというのは、普通の人には至難の業です。普通の人は大きな仕事を取ってくることは、まず出来ません。ベテランの営業マンでもなかなか難しいでしょう。それは15年働いていればわかります。
しかし、大企業で働くと大きな仕事を簡単に経験することができます。むしろ嫌でもやらないといけません。
なぜそんなことが出来るのかというと、大企業では定期的に大きな案件が必ずあります。要はリピート案件です。
それを誰かが担当することになるのですが、いずれ先輩社員からその大きな仕事を引き継ぐことになります。
そんな感じで、自ら仕事を取ってくる努力をしなくても、黙っていても大きな仕事を任されることになるのです。
- 黙っていても大きな仕事に携わることになります。
(メリット)仕事が楽
大企業では自分が頑張らなくても仕事がまわります。
極端な話、何もしなくても給料がもらえます。余程のことが無い限り減給もありません。
大企業では、仕事を頑張らなくても給料はきっちりもらえるのです。
・・・というと問題がありますが、ほどほどに肩の力を抜いて仕事をすることが出来る、と言い変えると素晴らしいメリットです。
15年間サラリーマンをしてわかるのは、肩の力を抜くというのは、すごく重要なことです。
基本的に日本人は頑張り屋さんなので、自分を追い詰めてしまうくらいに仕事を頑張ってしまうものですから、力を少し抜くくらいがちょうど良いのです。
大企業では、少しくらい仕事を放っておいてもどうということはありません。仕事が辛くなったら少しくらいサボっても良いのです。
仕事に打ち込む力加減を調整できるくらいに、大企業は余裕があるのです。
- 頑張らなくてもクビにはなりません。
(デメリット)有給休暇が取れない
先程、休みをきっちり取らせてもらえるという話をしましたが、有給休暇は別の話です。
有給に限っては、ご想像の通り「みんなが取らないから取りづらい」という空気になっています。
有給休暇を取れるかどうかは、あなたが上司にその希望を言えるかどうか次第になります。
ちなみに筆者は言いづらくて、余程の用事でもなければ言ったことがありません・・・。
- みんなが有給を取らないので、自分だけが休みたいとは言いにくい気持ちになります。
(デメリット)転勤がある
大企業は組織の規模が大きい、全国に拠点を構えているということで転勤があります。
国内はもちろん、海外拠点への転勤もあります。
住み慣れた町を離れるとなると心細いし寂しいものです。
また、家庭を抱えるようになると自分1人の問題ではないので大変になります。子供は転校しないといけなくなりますし、奥さんも慣れない環境で一人でやっていかないといけません。あるいは、あなたが単身赴任する必要があります。
組織が大きい分、異動の範囲が広いのがデメリットになります。
- 転勤は急に言い渡されるのも辛いところです。
(デメリット)頑張りがいが無い
頑張って大きな実績をあげても給料は上がりません。
大して仕事をしていない人と給料があまり変わりません。
頑張っても頑張らなくても給料は変わらないのです。
「仕事のやりがいはお金だけではない」と思うかもしれませんが、そうは言ってもあなたの頑張りが給料に反映しないのは、モチベーションを大きく低下させてしまうものです。
あなたが死ぬほど働いている横で、涼しい顔をしている人がいて、給料が変わらないのが納得できないでしょう。
15年働いているとわかりますが、結構なストレスになりますよ。
頑張っていることがバカバカしくなってしまいます。
…おっと、愚痴っぽくなりましたのでこの辺で次の話に行きます。
- 頑張った見返りが、ほぼありません。
(デメリット)年功序列
頑張りがいが無い話の延長になりますが、大企業は相変わらず年功序列です。
年功序列とは、その人の実績や頑張りは関係なく、長く働いている人が優遇されるということです。
つまり自分より仕事をしていない先輩社員の方が給料を多くもらえるということです。
何もせずに昇給が約束されていると考えるならばメリットに感じるかもしれませんが・・。
しかし問題は給料面だけではありません。
年功序列というしくみがあるために、長年務める先輩社員は態度が大きくなります。長く勤めているだけで偉くなった気分になってしまいます。仕事の出来不出来に関わらずです。
筆者が長年大企業に勤めて思うのは、年功序列は本当に人をダメにしている制度だなと思います。
年功序列とは、長年働いている人を偉くなったと勘違いさせる、仕事をしなくても給料が上がる、そういうしくみなので「楽した者勝ち」という考えになってしまうでしょう。
- 例え誰よりも頑張っていても、先輩社員の方が偉くて高給取りということです。
(デメリット)建前でくだらないことが多い
大企業では本当にくだらないことが多いとつくづく思います。
管理職である上司もまた、言われたことだけをやって平穏に過ごしたいと思っており、ただのやらされ仕事をしているだけです。
長く働いていると本当にわかりますが、上司の指示が会社のことを想っての指示には聞こえません。また、上司自身の言葉ではなく、誰かに言わされている言葉にしか聞こえません。そこに上司自身の考えや気持ちが入っているとは思えません。
誰が聞いても「それっておかしいよね?」と思える言葉が大企業では飛び交っています。そのために、おかしいことがおかしいことではないように錯覚するようにすらなります。
そんな空気が常に漂っているのが大企業です。
- くだらない言葉が飛び交う度に将来が不安になります。
(デメリット)部署間で仕事の押し付け合いがある
大企業では部署間で連携して案件の対応をすることになるのですが、役割分担が明確ではなく「それはそっちの仕事でしょ?」というような仕事の押し付け合いがあります。
また、部署間で業績を競い合うことになるので、同じ会社の中でお金を渡してもらえなければ協力はできない、という話が嫌という程に出てきます。
他社とのお金の交渉だけでなく、社内でもお金の交渉をすることになります。
とにかく社内の交渉が多く、簡単な仕事ですらスムーズに進めることが出来ないことが大企業では多いのが問題です。
- すごく仕事がやり辛いです。
まとめ:15年間大企業で働いて思うこと
本記事で紹介してきたことは、あくまでも筆者の主観であり、筆者が務める会社での話です。こんな大企業があるという参考にしてください。
最後に筆者が15年間大企業でサラリーマンをして思うことについて話をして終わりたいと思います。
筆者は正直なところをいうと、現状(大企業に勤めている)に満足をしていません。
大企業で働くということは、すごく恵まれていることかと思いますが、人間はそれだけでは満足できないものです。
何もしなくても給料がもらえる、昇給もある反面、いくら頑張っても給料には反映されません。
大きな仕事が経験できると言いましたが、大きな仕事はやはり大変です。辛いです。そんな大きな仕事をこなしても、給料は大してあがりません。
そんな不満がありますが、それとは引き換えに大企業は安定しています。業績が悪くても給料が大きく減額されることはありません。
何が言いたいかというと、大企業で働くことを良しとするかどうかは、考え方次第です。
そして筆者の考えを言うと、楽で安定した生活を求めるならば大企業を選ぶと良いと思います。ただし、それ以上のことを求めてはいけません。浮き沈みが激しくても良いから一発狙いたいと思うなら大企業では無理でしょう。
また、仕事のやりがいについては大企業だからと言って満足できるとは限りません。あなたがやりがいを感じるかどうかに大企業であることは関係が無いのです。
- 大企業は待遇が良く、楽で安定した生活を送れる
- 仕事のやりがいなどの満足感は大企業だからと言って得られるものではない
あなたがやりたいことが出来る大企業があるならば、そこを選ぶのがベストでしょう。
やりたいことができる大企業がなかった場合は待遇を優先するのか、仕事のやりがいを優先するのか、という選択に迫られることになると思います。
ということで、大企業の紹介を終わりたいと思います。
あなたが素晴らしい企業に就職できることを心よりお祈りしております。
就職活動で使えるグッドポイント診断
就職活動では自分をアピールしないといけません。
あなたは自分のアピールポイントがわかっていますか?普通はわからないと思います。
自分のアピールポイントを知るためにどんなツールを使っていますか?
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▼筆者が実際にやってみた記事はこちら
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